日々の神の御言葉: 神を知る | 抜粋 168

2020年8月15日

第2の物語:大きな山、小川、強風、そして巨大な波

曲がりくねった小川があり、その小川は大きな山の麓へと流れ込んでいました。この山は小川の流れを遮っていたので、小川は「私を通してください。あなたが立ちふさがっているので、先へ進むことができません」と、か弱い小声で山に頼みました。すると山は、「どこへ行くのか」と尋ねました。小川は「自分の故郷を探しています」と答えました。山は「わかった。私を超えて流れてゆくがいい」と言いましたが、小川は弱く、幼かったので、そのような大きな山を越えて流れることなどできません。そうしたわけで、小川は引き続き大きな山の麓に流れ込むことしかできませんでした。

強風が吹き込み、砂や瓦礫を山がそびえる場所へと運んできました。強風は大声で「私を通せ」と怒鳴りました。すると山は、「どこへ行くのか」と尋ねました。強風が「山の向こう側へ行きたいのだ」と怒鳴り返したところ、山は「わかった。私の胴体を割って通れるのであれば、通ってよろしい」と答えました。強風はあちこちから吹き込みましたが、どれほど強く吹き込んでも山の胴体を割ることはできませんでした。そのうちに疲れてしまい、吹くのを止めて休んだのですが、山の反対側でそよかぜが吹き始め、そこにいる人たちを喜ばせました。それは人々に対する山からの挨拶だったのです……

海辺では、小波が岩だらけの岸に優しく打ち寄せていました。すると突然、大波が現れ、山の方へと押し寄せていきました。大波が「そこをどけ」と叫んだところ、山は「どこへ行くのか」と尋ねました。大波は止まることができず、「領地を拡大しているところだ。両腕を伸ばしたいんだ」と答えました。山は「わかった。私の頂を越えて通れるのであれば、道を譲ろう」と言いました。すると大波は少し下がってから、再び山へ向かって押し寄せました。しかしどれほど頑張っても、山の頂を越えることができません。大波は徐々に海へと退くことしかできませんでした……

小川は何千年にもわたって山の麓を優しく流れ続けました。山が指し示す方向をたどり、故郷に戻って大河と合流し、やがて海へと流れ込んだのです。小川は山の慈しみを受け、決して迷うことがありませんでした。小川と山は互いに頼り合い、強め合い、交流し合い、共存していました。

強風は数千年経っても相変わらず山に吹きつけていました。そして大きな渦を巻く砂を巻き込みながら、しばしば山を「訪れ」ました。山を脅かしたものの、その胴体を割ることはできませんでした。風と大きな山は互いに強め合い、頼り合い、交流し合い、共存していました。

大波もまた数千年にわたって休むことなく、激しい勢いで押し寄せ、絶えず領地を広げていました。何度も山へと押し寄せたものの、山はまったく不動のままでした。山は海を見守り、そのために海中の生物は増加し、繁栄しました。波と山は互いに強め合い、頼り合い、交流し合い、共存していました。

さて、物語はこれで終わりです。まず、この物語は何に関するものでしたか。最初に大きな山があり、小川、強風、そして巨大な波が登場しました。最初の部分では、小川と大きな山の間で何がありましたか。わたしが小川と大きな山について話すことを選んだのはなぜですか。(大きな山による慈しみのもと、小川は道に迷うことがありませんでした。互いに頼り合っていたのです。)山は小川を守っていたと言えますか、それとも妨害していたと言えますか。(守っていました。)しかし、小川を妨害してはいませんでしたか。山と小川は互いに見守り合っていました。山は小川を守りながら、同時に妨げてもいたのです。山が小川を守っていたので、小川は大河へと流れ込むことができましたが、同時に山は小川の流れを遮り、それによって洪水を引き起こして人々に災害をもたらすのを防いだのです。これが、この一節が言わんとしていたことではありませんか。小川を保護し、同時にその流れを妨げることで、山は人々の家を守ったのです。やがて小川は山の麓で大河と合流し、海へと流れ込みました。それは小川の存在を律する法則ではありませんか。小川が大河へと流れ込み、そして海へと流れ込めたのは何のおかげですか。それは山のおかげではなかったですか。小川は山の保護と障壁に頼っていました。では、それが要点ではないのですか。その中に、山の小川に対する重要性を見て取れますか。大きかろうと小さかろうと、すべての山を造ったことについて、神には計画があったでしょうか。(ありました。)これは短い一節に過ぎず、小川と大きな山に過ぎませんが、そこからわたしたちは、神がこれら二つのものを造ったことの価値と意義を理解することができます。また、それらを支配することにおける、神の知恵と目的も示しています。そうではありませんか。

この物語の次の部分は何に関するものでしたか。(強風と大きな山です。)風はよいものですか。(よいものです。)そうとは限りません。風が強すぎて災害を引き起こすことがあります。強風の中に立たせられたらどう感じますか。それはその強さ次第ですね。風力3、4程度の微風であれば我慢できるでしょう。せいぜい目を開け続けるのが難しくなるだけです。しかし、風が強くなって暴風になったら、あなたは耐えられますか。耐えられないでしょう。したがって、風は常によいものである、あるいは常に悪いものである、と人々が言うのは間違っています。なぜなら、それは風の強さによるからです。さて、ここで大きな山はどのように機能していますか。風防として機能しているのではないですか。山は強風をどの程度まで弱めていますか。(そよ風にしています。)では、人間が暮らす環境の中で、大半の人が晒されているのは強風ですか、それともそよ風ですか。(そよ風です。)それは、神が山を造った目的の一つ、意図の一つではありませんか。風に吹かれた砂が激しく舞い上がり、それを防ぐものも、妨げるものもない環境の中で人間が生活したとすると、それはどのような生活ですか。砂や石が飛び交う土地など、人間には住めないのではありませんか。石が人に当たり、砂が人の目を見えなくするでしょう。人間が空に舞い上がったり、足元をすくわれたりすることもあるでしょう。家は破壊され、様々な災害が起こるに違いありません。それでもなお、強風の存在に価値はありますか。わたしが、風は悪いと言ったので、人はそれに何の価値もないと感じるかもしれませんが、果たしてそうでしょうか。そよ風に変われば価値があるのではないですか。湿度が高くむせかえるような天気のとき、人が一番必要とするのは何ですか。そよ風が優しく吹いて気分を爽快にし、頭をすっきりさせ、思考を研ぎ澄まし、精神状態を直して改善することが必要です。たとえば、あなたがたはいま、多くの人がいる風通しの悪い部屋に座っていますが、あなたがたに一番必要なものは何ですか。(そよ風です。)空気がよどんで汚れている場所に入ると、人間の思考は遅くなり、血行は悪くなり、頭脳の明晰度も落ちます。しかしながら、少しばかり空気を動かして循環させれば、空気が新鮮になって人の気分も変わります。小川や強風は災害を起こす可能性もありますが、山がそこにある限り、その危険を人間にとって有益な力に変えるはずです。そうではありませんか。

この物語の3番目の部分はどのような内容でしたか。(大きな山と大波の話でした。)そのとおり、大きな山と大波の話です。この一節の舞台は山の麓の海岸です。山、波しぶき、そして大波が登場します。この一節の中で、大きな山は大波にとってどのような存在ですか。(保護するものであり、障壁でもあります。)山は保護するものであり、かつ障壁です。大波を保護することで、海が消え去るのを防ぎ、その中の生物が増殖して繁栄できるようにします。障壁としての山は、海水が溢れて災害を引き起こし、人々の家を破損したり破壊したりするのを防いでいます。したがって、この大きな山は保護するものであり、障壁でもあると言えます。

このことは大きな山と小川、大きな山と強風、そして大きな山と大波の相互関係の意義を示しています。それらが互いに強め合い、妨げ合い、共存していることの意義です。神が造ったこれらのものは、規則と法則によってその存在を律せられています。では、あなたがたはこの物語の中で、神のどのような業を目の当たりにしましたか。神は万物を造って以来、それらを無視してきましたか。神は法則を設け、万物がどのように機能するかを計画したにもかかわらず、そのあとはそれらを無視しましたか。そのようなことがありましたか。(ありません。)それでは、どのようなことがあったのですか。神はいまだに支配しています。水、風、波を支配しているのです。神は、そうした物事が荒れ狂うことも、人々が暮らす家を破損したり破壊したりすることも許しません。そのおかげで、人は地上で生活し、増殖して繁栄することができるのです。つまり、神は万物を造ったとき、すでにその生存法則を計画していました。神は一つひとつの物事を造ったとき、それが人間に資することを確認し、またそれを支配することで、人間を悩ませたり、災害をもたらしたりすることがないようにしたのです。神による管理がなかったとしたら、水は何の制限も受けずに流れるのではないでしょうか。風も制限を受けずに吹くのではないでしょうか。水と風は法則に従いますか。神がそれらを管理せず、それらを律する法則もなければ、風は吹き荒れ、水は何の制限も受けずに洪水を引き起こすでしょう。波が山より高かったとしたら、海は存在できるでしょうか。できないはずです。大きな山が波ほど高くなければ、海は存在しないでしょうし、大きな山はその価値と意義を失うに違いありません。

『神を知ることについて』「唯一無二の神自身 7」(『言葉』第2巻)より

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