日々の神の御言葉: いのちへの入り | 抜粋 478

2020年9月17日

ペテロは、神の取り扱いと精錬を経験することで完全にされた。彼はこう言った。「わたしは、いつでも神様の望むことを叶えるべきで、わたしのすることの全てが神様の心を満足させることだけを望む。たとえ罰せられても裁かれても、喜んでそうする」と。ペテロは自分の全てを神に差し出し、その働きや言葉そして彼の人生そのものも全て神を愛することのためにあった。ペテロは聖さを追求した人であり、経験を重ねるごとに、彼の心の奥深くにある神への愛はより大きくなったのである。しかしパウロの方は、表面的な働きをした。実際パウロもよく働いたが、彼の労働は、自分の働きを適切に行うことで見返りを得るためのものであった。パウロは、最終的に見返りを得られない事を知っていたなら、その働きを放り出していたに違いない。ペテロが大切にしていたのは、彼の心の中の本当の愛であり、現実的で達成できるものであった。ペテロは、見返りを貰うことではなく、自分の性質が変わるかどうかに重きを置いた。一方でパウロは、より一層努力をして働くこと、表面上の働きや献身、そして普通の人達が経験することのない教理に重きを置いた。パウロは、自分自身の心の奥深くの変化あるいは神の真の愛には一切興味がなかった。ペテロの経験は、真の愛そして真の認識を得るためであり、神とより近い関係を築くためであり、それらを生活で実践することであった。パウロが働いたのは、イエスによって委任されたからであり、また彼が待ち望んでいるもののためであったが、これらのことは、彼自身に対する認識や神に対する認識とは全く関係がなかった。彼の働きは、単に刑罰と裁きを避けるためのものであった。ペテロが追い求めたものは純粋な愛であったが、パウロが追い求めたものは義の栄冠であった。ペテロは聖霊の働きを長年経験し、キリストについて実質的な認識を持ち、同時に自分自身に対する認識も深かったから、ペテロの神への愛は純粋なものであった。ペテロは長年の精錬を経て、イエスの認識、そしていのちの認識を深めた。彼の愛は無条件で能動的であり、また彼は見返りを求めず何の利益も望まなかった。パウロの方は、非常に長い間働きを行ったにもかかわらず、キリストについては、実は良く認識しておらず、自分自身についての認識もごくわずかであった。パウロは、キリストに対する愛を単に持っていなかったのである。そしてパウロが働き、そして与えられた道を走り続けたのは、最後に月桂冠を得るためであった。彼が追い求めたのは最も美しい冠であって、最も純粋な愛ではなかった。またパウロの追求は、能動的ではなく、受動的だった。パウロはその本分を尽くしていたのではなく、聖霊の働きによって捕えられた後、やむを得ず働いていたのである。だから彼の追求は、被造物としての資質があったという証明にはならない。被造物の資質を持って本分を尽くしたのはペテロである。人は、神に捧げる人は全て見返りを受けるべきだと考え、また奉仕が大きい人ほど、神に喜ばれるべきということが当然だと思っている。人の観点の本質は取り引きという考え方であり、被造物としての本分を尽くすことに対しては積極的に追い求めないのである。神にとっては、人が被造物としての本分を尽くすこと、つまり神の真の愛を追い求めて神に完全に服従すればするほど、神に認められるということになる。神の観点は、人が元々の本分と地位に立ち返ることを要求する。人は被造物なのだから、自らの立場を乗り越えて神に何らか要求をするというようなことはすべきでなく、ただ被造物としての本分を尽くすべきなのである。パウロとペテロの終着点は、彼らの貢献度ではなく、被造物としての本分を尽くせたかどうかに基づいて判断された。つまり、彼らの終着点は、どれほどの働きを行ったかあるいは世の人が彼らに対してどのような評価を下したかによってではなく、彼らが最初から何を追い求めていたかに基づいて決められたのである。よって、積極的に被造物としての本分を尽くすために探し求めることが成功の道であり、さらに真の神への愛を追い求めることが最も正しい道であり、自らの古い性質の変化と純粋な神への愛を追い求めることが、成功への道である。そのような成功への道こそ、被造物としての本来の姿、そして元々の本分を回復する道なのである。それは回復の道であると同時に、神の初めから終わりまでの全ての仕事の目的でもある。人の追求が個人的な贅沢な要求と不合理な望みで汚れているのなら、人の性質を変化させる効果は達成できない。これは回復の働きと食い違うことになる。よって間違いなく聖霊による働きではなく、このような追求が神に認められることがないのは確かだ。神に認められないのであれば、追い求めることに何の意味があるだろうか。

『神の出現と働き』「成功するかどうかはその人が歩む道にかかっている」(『言葉』第1巻)より

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